診療科紹介

上町いまきいれ病院眼科では、白内障・網膜硝子体疾患・緑内障・加齢黄斑変性症など、眼にかかわる様々な疾患に対し、最新の医療機器やシステムを用いた高度かつ安全な治療を提供することを使命としています。
全身状態に不安のある場合や高度な技術を要する難症例手術、また緊急を要する眼疾患にも入院での治療が可能です。
当院では、遠隔地から負担の少ない受診になるよう初診入院での手術体制を整えています。また、手術をお急ぎの方についてもご相談ください。

白内障手術は濁った水晶体と透明な眼内レンズを置き換えます。これにより視機能の改善だけでなく他の疾患が合併しないための予防効果もあります。従来の方法での切開創は3.0mm程度でしたが、当科では2.4mmと小切開を採用しているため、術中や術後に与える影響を限りなく軽減できます。

硝子体手術は、糖尿病網膜症・網膜剥離・黄斑前膜・黄斑円孔・白内障に伴う水晶体落下など、難症例に対する手術です。眼球内の水分とコラーゲン線維で構成される硝子体を切除します。当科では25~27ゲージシステムを採用し、0.4mmの小切開のため縫合は不要となり、術中や術後に与える影響を軽減します。

白内障手術においては、適応により、多焦点眼内レンズや乱視用眼内レンズを選択することが可能です。

単焦点眼内レンズ挿入後

遠方にピントが合い、
手前にはピントが合っていない

遠方か近方(あるいは中間)のどこか一点にしか焦点が合いません。
多くの方は手術後も眼鏡を必要とする場合があります。

多焦点眼内レンズ挿入後

遠方と近方の両方に
ピントが合っている

遠方にも近方(あるいは中間)にもピントが合うため、眼鏡の使用頻度を減らすことが期待されます。

手術費用

多焦点眼内レンズ(片目):白内障手術費用(保険適用分)+ 選定療養費
※2020年4月診療報酬改定により先進医療から除外
※上記費用は概略です(概算は受診時にお問い合わせください)

多焦点眼内レンズを使用する白内障手術の選定療養費に関するお知らせ

蛍光眼底造影検査とは網膜や脈絡膜の血流状態を確認するための検査です。
点滴から造影剤を流し、血流の状態を確認することで様々な疾患の発見や病態を精密に評価することができます。
当科では疾患の早期発見・早期治療ができるよう、フルオレセインナトリウム及びインドシアニングリーンを用いた造影検査が出来る設備を整えています。

薬剤の硝子体内注入術は主に網膜の疾患(浮腫や出血)に対して行う治療です。
加齢黄斑変性症・糖尿病網膜症・網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫を引き起こす物質(VEGF)の発生を抑えるため、抗VEGF薬やステロイドなどを白眼(強膜)から眼内に直接注入します。
当院では5種の薬剤を採用しており、疾患毎に最適な薬剤を選択しています。
疾患により適応となる薬剤や治療方針が異なるため、硝子体内注入術をする前には光干渉断層撮影(OCT)・OCTアンギオグラフィー・蛍光眼底造影検査などの検査を組み合わせ、総合的に評価し最適な薬剤を選択して治療を行います。

医師紹介

部長
白澤 誠
[資格・所属学会等]
医学博士
日本眼科学会眼科専門医
澤園 愛紗
[資格・所属学会等]
鹿児島大学眼科所属
藤井 貴弘
[資格・所属学会等]

上村 昭典(前鹿児島市立病院眼科部長)

受診の流れ

手術希望の場合

予約

●ご予約はご本人(ご家族)からで構いません
※緊急時は病院様からご連絡下さい

初診
眼科検査

●受信時はご家族の同伴をお願いします

全身検査

●一般的な全身検査は等病院内で実施可能です
※必要に応じ関連病院へご紹介します

   手術

●局所麻酔下での手術となります
※術中に安静の保てない場合は全身麻酔が可能な施設へご紹介します

再診

●紹介元へのご紹介、または当院の再診予約をお取りします

患者さんへお願い

●手術以外の場合の予約も手術希望の場合と同様です
 状態に応じて、予約→眼科検査(全身検査)→再診(または紹介)となります

病院様へのお願い

●以下の場合は事前に診療情報提供書(保険情報や連絡先を含む)のご提供および病院様からのご連絡をお願いします
 ・緊急を要する場合
 ・離島を含む遠隔地在住などの地理的都合により初診入院対応を希望される場合
 ・原因不明の視機能低下、ぶどう膜炎や視神経炎などに対する眼科的な精査・加療を要する場合

 TEL(代表) 099-222-1800
 FAX(眼科) 099-226-1160

●眼科手術機能の制限についてのお知らせ

地域医療の先生・患者さんへ

眼科紹介ペーパー(PDF)を作成しました。こちらからご覧ください。

施設認定

日本眼科学会 専門医研修施設
日本医療機能評価機構 認定病院

手術実績(2024年4月1日~2025年3月31日)

【手術件数】

白内障手術745件
硝子体手術37件
翼状片手術10件
硝子体注射162件
その他112件

視能矯正課のご紹介

当院では眼科専門部署として<視能矯正課>を設け、医師の指示のもと、視能訓練士や医師事務作業補助者などの眼科医療に特化したコメディカルが業務にあたっています。